中学生が万引きしてしまった場合どうなる?刑事責任や叱り方のポイント

中学生になると行動範囲も広がり、自分でお店に入って一人で買い物をする機会も増えます。親とは別行動が多くなり、友達と一緒に行動する機会も増えてきます。

そんな成長過程にあるお子様が、もし万引きしてしまった場合、親としてどのような行動を取ればいいのでしょうか?この記事では中学生のお子さんが万引きをしてしまった場合の対処法や法的責任について解説します。





万引きをすると家に電話が来る


子供が万引きをすると、被害に遭ったお店か警察から連絡が入り、保護者が迎えに行くことになります。突然の事態にショックを受けてしまう方や泣き崩れてしまうママもいますが、心は強く持ちましょう。

また、子どもの顔を見た途端、平手打ちしたり、怒鳴り飛ばしたりする方もいますが、それもよくありません。何か事情があるかもしれませんし、親子の関係や家庭の問題が影響しているケースも少なくありません。怒鳴りたい気持ちをグッと抑えて、冷静に対応してください。

まずは本当に万引きをしてしまったかを確かめます。うなずくなどして認めたら、どうしてそうなったのか事情を聞いてあげましょう。他のお友達もいるようなときには、事情はあとで聞くからと一言声をかけて、その場を引き取るようにします。


お咎めなしで終わる可能性

まず、警察を呼ぶかどうかはお店次第です。「子供のした事だし大げさに騒ぎたくない」というお店も多いので、保護者を呼んで商品の代金を払ってもらい、警察は呼ばない(お咎めなし)で終わるケースも結構あります。
[box class=”box29″ title=”基本的には帰してもらえる”]お店が警察を呼んだとしても、万引きしたのが初めてで、子供と保護者が真摯に反省をしている場合など、お店や警察で話をして、万引きしたものを弁償し、今後しないように約束をして帰される事が多いです。[/box]
ただし、初犯だとしても商品の悪質だったり反省の色が見えない場合は、後述するように厳重処罰される可能性もあるので注意が必要です。


まずはお店に謝罪を

お子様に怒りをぶつけたり、叱り飛ばしたりするのではなく、迎えに行った際にはお店の方や警察への謝罪のほうが大切。子供の前で、親が自分のためにこんなにも謝っていると伝わると、親に申し訳ないことをしたな、もうやってはいけないという気持ちも芽生えるものです。

また、事情はどうあれ、店の商品を、お金を払わず勝手に持ち出すのはいけないことですので、子供にもきちんと謝罪をするように促してください。


お店を出た後の対応

迎えに行った際はもちろん、お子様と二人きりになった際やご家庭に連れ帰ってきて待っていたパパなどが、いきなり罵倒したり、殴り倒したりはしないでください。思い切り叱ったから子どもが親の権威や怖さを感じて、もうやらなくなるとは限りません。


万引きはいけないことという認識はありますから、法を犯してまで行動に出るには何か理由や事情があったはずです。それを確認したうえで、どういう叱り方をするか考えることが必要です。

理由や事情を聴く

いきなり問いただしても、本人も口を閉ざしてしまうことがあります。迎えに行った場で詰問して問いただすのではなく、本人に自然と口を開かせるよう促しましょう。

自宅まで戻る車の中で優しく声かけして、どうして万引きしてしまったのか話してもらえるよう機会や環境を作ってあげましょう。余計な話をしたり、怒ったりするのではなく、どちらともなく静かな会話が生まれるような状況を演出するのがベストです。

万引きの原因を明らかにする

悪いことだとわかっていて、行動を起こすには勇気もいるはずなのに、あえて行ったわけですから、強い動機や目的、理由があったはずです。どうしても欲しいものがあったという場合、親の経済状況を気にして言い出せなかったかもしれません。

中には親が忙しくて一緒に過ごす時間が少ないことから、気にしてほしい、もっと甘えたいと考えて、わざと悪い行動に出るお子様もいます。また、友達のそそのかしやイジメが原因であるケースもあります。

不良グループに入っているのではないかや、イジメられて万引きを強制されてないか慎重に確認しましょう。いずれの背景も頭ごなしに叱り飛ばせる内容ではありません。

もちろん、商品を勝手に取ることは社会的なルールに反していて、二度とやってはいけないことだと言い聞かせることは大切です。その上で、親にも状況を気付いてあげられなかった非があったことを認め、子どもに「気付いてあげられなくて悪かった」と謝ったうえで、親子でよく話し合うようにしましょう。


中学生の万引きの法的責任


中学生の万引きの場合、子供の年齢が14歳未満か14歳以上かによって大きく異なります。

子供の年齢が14歳未満の場合

14歳未満の子供には、刑事責任能力がありません。
[box class=”box29″ title=”責任能力(せきにんのうりょく)”]責任能力(せきにんのうりょく)とは、一般的に、自らの行った行為について責任を負うことのできる能力を言います。[/box]

責任能力がないので、逮捕されることはありません。

しかし、警察の判断で児童相談所へ送致される事もあります。
[alert title=”児童福祉法25条”]要保護児童を発見した者は、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。ただし、罪を犯した満十四歳以上の児童については、この限りでない。この場合においては、これを家庭裁判所に通告しなければならない。[/alert]
その場合、子供や保護者に対する注意が行われて、誓約書を書かされたり、福祉司などに指導を委託されたりする可能性があります。子供の環境によっては里親などに預けられたり養護施設に入れられたりすることもあります。


子供の年齢が14歳以上の場合

年齢が14歳以上であれば、刑事責任能力があるため、逮捕される可能性もあります。

基本的には、逮捕しないで済むような話し合いが行われます。が、保護者の態度も悪く監督が期待できない場合や被害額が大きかったり、反省が見られない、悪質性などで逮捕せざるを得ない場合もあります。

逮捕されてしまった場合

通常の(大人の)逮捕の場合、逮捕された後は、48時間以内に警察官から検察官に事件が送られるのですが、中学生の万引きの場合は基本的には検察官に送らず、警察から直接家庭裁判所へ事件が送られます。

捜査機関から家庭裁判所に送致する際に、「簡易送致」という形式で送ることもあります。
[box class=”box29″ title=”簡易送致”]犯罪の内容が軽微で、再犯の恐れがなく、刑事処分又は保護処分を行う必要がないと判断された場合。家庭裁判所は、基本的に呼び出し調査などをすることなく、書類上の審判不開始決定をして手続が終了します。[/box]



簡易送致じゃない場合は、家庭裁判所に送致された日に、家庭裁判所は観護措置を取るか、開放(自宅に帰す)するかの判断を下します。
[box class=”box29″ title=”観護措置(かんごそち)”]観護措置とは,主に家庭裁判所に送致された少年の審判を円滑に進めたり,少年の処分を適切に決めるための検査を行ったりすることなどが必要な場合に,少年を少年鑑別所に送致し,一定期間(最大4週間)そこに収容することをいいます。[/box]
観護措置をとられた場合、鑑別所で処分を待ちます。観護措置にならずに開放された場合は、自宅などで生活したまま保護観察所の調査官の調査を受け、処分を待つ事になります。

どんな処分になるの?

基本的には保護観察処分となる事が圧倒的に多いです。

審判不開始

未成年が犯罪を行ったと断言できない場合や教育的な観点から「審判の必要性がない」と判断される場合があります。この場合、身柄は解放(=お咎めなし)されます。

少年審判

家庭裁判所が裁判の必要性があると判断すれば、成人の刑事事件での刑事裁判にあたる、少年審判が行われます。少年審判は少年のプライバシー等の保護により非公開で行われます。少年審判により以下の処分を受けるようになります。
[list class=”li-chevron li-mainbdr main-c-before”]

  • 不処分:犯罪を行ったと認定されない場合や処分を受けさせる必要が無いと判断された場合の処分(お咎めなし)
  • 保護観察:逮捕されていた少年は家庭に戻されます。少年は家庭での生活を送りつつ、保護観察官などが生活指導を行い少年の更生を図るもの
  • 児童自立支援施設又は児童養護施設への送致
  • 少年院送致:少年院で生活を送りながら更生を目指します

[/list]


二度と万引きさせないためには

上述したように、再犯など悪質性が高いと判断されると処分も重くなります。大事なお子さんに二度と万引きをさせない為には、

万引きをしてしまった原因をよく考え、子供の気持ちに寄り添うことが大切です。

問題を放置せず、「万引きをしたら周りが悲しむからやらない」と本人が考えられるよう、フォローしましょう。






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