国民健康保険と社会保険どっちがお得?

国民健康保険と社会保険でどちらがお得になるかは、その人の置かれている状況によって違うので、断定することはできません

ただ、扶養の扱いが大きく異なることが、どちらがお得なのかを判断するために重要なポイントとなってきます。

このページでは、どのような場合にどちらが得なのか、国保と社保の違いや、利用できる制度、切り替え時の注意点などについて紹介します!
参考になると嬉しいです☆



国民健康保険と社会保険どっちがお得?

一般的に、自営業の人は国民健康保険に、企業に勤める人は社会保険に加入することになりますが、転職や結婚などを機にその切り替えを考えている方もいるのではないでしょうか?

このうち社保への切り替えでは、扶養する家族によって保険料が上がることはなく、その半分を会社に負担してもらえるなど、場合によってはお得になるかもしれません。

社会保険の方がお得になる場合

扶養家族が増えたとしても社保の保険料は変わらない上、半分は会社が負担してくれるので、扶養家族(子供や親など)が多い場合は社保の方がお得といえるでしょう。例えば、都内在住で共に40歳の夫婦とその子供の3人家族で、夫が働いており妻が専業主婦の場合、国保の保険料は月に3万円前後なのに対し、社保は2万円程度で済みます。

国民健康保険の方がお得になる場合

国民健康保険には世帯合併という制度があり、2世帯住宅などで1つの家族で2つの世帯を持っている場合に、世帯を1つに合併すること。国保の保険料には上限があるので(1世帯あたり77万円)合併する世帯全体の年収が約1200万円を超えるならば世帯合併にした国保の方がお得になる可能性大です。

国保の場合は前年の所得を基準に保険料が決められる点も考慮する必要があります。会社を辞職して起業などをする場合、収入が安定しない時期に国保に切り替えてしまうと、安定していた時期の収入から算出した高額な保険料が負担となるリスクも考えられるので気を付けましょう。


国民健康保険と社会保険の違い

運営主体の違い

まず、運営主体に関しては、国民健康保険が市区町村役場なのに対し、社会保険は協会けんぽ、もしくは各社会保険組合となっています。

計算基準の違い

国保の場合、保険料額は前年の所得を基に決められますが、社保では今現在支給されている給与から算出されます。

扶養に対する考え方

扶養に対する考え方が大きく異なることも特徴で、国保にはそもそも扶養の概念がなく、その世帯の国保に加入している人数によって保険料が変わります。これに対し社保では、扶養家族の人数を問わず保険料は一定です(ただし、年金を受け取れるのは配偶者のみ)。

受給できる手当の違い

社保には、病気やけがなどで働けない時に収入の2/3の金額を最大で1年半の間受け取れる傷病手当金と、出産前後の98日間に同じく収入の2/3が支給される出産手当金が給付されますが、国保にはありません。

加入条件の違い

日本では国民皆保険制度がとられている為、国民は必ず社会保険または国民健康保険に加入しなければいけません。しかしどちらに加入するかは自由に選べるわけではなく、それぞれ加入条件が定められています。

社会保険加入条件

①勤務先に常時雇われている
②勤務先の会社が社会保険の適用事業所になっている

まず、勤め先の会社が社会保険の適用事業所である必要があります。そして、その会社に常時雇用されている必要があります。「常時雇用」とは正社員またはパートや派遣社員などの非正規雇用で、1週間の労働時間と1ヶ月の労働日数が正社員の4分の3以上であること。

平成28年10月~社会保険の適用範囲が拡大

短時間労働者でも、次の加入条件を満たせば社会保険に加入できるようになりました。
①会社の従業員が501人以上
②1年以上の長期雇用が見込まれている
③1週間の労働時間が20時間以上
④賃金月額が88,000円以上(年収106万円以上)
⑤学生以外で、かつ70歳(75歳)未満であること

国民健康保険加入条件

下記2つに該当する以外の人は強制加入
①現在会社に勤めていて、すでに社会保険に加入している人。or世帯主が社会保険に加入していて、その扶養に入っている人
②現在生活保護を受給している人



保険料の計算方法は?

国保計算方法

国民健康保険料の計算方法は市区町村によってもまちまちですが、基本的には加入者の所得状況・人数・世帯から算出され、医療費分・後期高齢者支援金分・介護分に分けられます。

いずれも、前年の所得額から33万円を引いた基準額に、各自治体が定める料率を乗じた所得割額、加入者1名ごとに課される金額の合計である均等割額、世帯ごとに課される額の合計である平等割額の合計です。

いずれも年額で、人数や世帯ごとに課す金額についても各自治体によって異なるのですが、上限が設けられており、一定額を超えるとそれ以上支払う必要はありません。

社保計算方法

また、社会保険における健康保険料は年齢や収入などによって異なり、各都道府県で設定されている保険料額表に基づいて算出されます。平成31年度(令和元年)の保険料額表はコチラ

基本的には、標準報酬月額×保険料率で求めることができますが、前述のようにその半分は会社が負担してくれます。


社会保険のメリットとデメリット


社会保険に加入すると、前述のような国民健康保険にはない手当金を受け取れることの他にも、いくつかメリットがあります。

メリット

老齢による年金給付の際に、国民年金に加えて厚生年金を上乗せした額を受け取ることができる。

この受給のために支払う保険料の半分を、会社が負担してくれるのも魅力です。

加えて、保険料は所得からの控除によって支払うことになるため、所得額がその算出に関わる所得税や住民税の納付額を抑えることができます。

さらに、社保に加入せずに配偶者の被扶養者としてパートで働く場合、労働時間や収入に上限が設けられていますが、加入すればこのような制限を気にすることなく働くことができます。

デメリット

一方で、毎月の給料から保険料が徴収されるということは、当然手取り額の減少につながります。

また、家族手当を支給する対象が社会保険の被扶養者のみであると、収入や労働時間によっては配偶者が家族手当が受け取れなくなる場合があるのもデメリットとなります。


保険の切り替え、ここに気を付けて!


保険を切り替える際に注意しなければいけないのは、被保険資格を喪失した日が月末か月初かという点です。国民健康保険・社会保険共に、その保険料は毎月末日に請求が発生します。

そのため、資格喪失日が月末であればその月の保険料は払わなくても良いのですが、1日ずれるとその月も保険に加入していたとみなされ、支払う必要があるのです。

国保への切り替えでは資格喪失日は退職日の翌日のため、月末に退職するとその月の社会保険料を支払う必要がありますが、それよりも前の日に退職すれば支払う必要がなくなります。

社保では入社日の前日が資格喪失日なので、月初に入社する場合前月の国民健康保険料を支払うことになりますが、それよりも前に入社すればその必要はありません。

迷ったら継続!?社会保険の任意継続とは?

会社を退職した際に、経済的な理由などから国民健康保険に加入し直すか迷った場合は、社会保険を任意継続することも手段の一つとなります。

これは会社を退職する際に、希望すれば社会保険への加入を最大で退職後2年間継続できる制度です。

社会保険の任意継続が便利

退職して次の会社に勤める(別の社保に加入する)まで期間があく場合、一般的には(今の会社の)社会保険→国民健康保険→(新しい会社の)社会保険と切り替えになるのですが、任意継続をするとこの切り替えの手間がないのでオススメです。

この場合、会社が保険料を負担することはなくなるため、その支払いは全て自己負担となりますが、(扶養家族の保険証も含め)今ある保険証をそのまま使うことができます。

ただ、この時の保険料の納付は給与から天引きされる訳ではないので、自分で支払う必要があるだけでなく、滞納すれば即座に退会となってしまいます。

加えて、退職後20日以内に手続きを行わなければ利用できず、一度国民健康保険に加入してしまうと任意継続はできなくなる点にも注意が必要です。


保険料を払えない時は免除?減額?


国民健康保険の場合、保険料を軽減する制度や、災害や失業によって保険料を納付できない場合の減免制度を利用することができます。

自治体によっても基準や減額割合が異なりますが、多くは前年の世帯所得の合計と世帯主を除く国保加入者数によって、7割・5割・2割のように段階的に均等割額や平等割額が減額されます。

詳しくは各自治体のホームページなどで確認してみてください。また、会社の倒産などにより解雇された場合や、特定受給資格者・特理由離職者の条件に当てはまる方であれば、保険料が7割程度減額されます。

保険料免除・減額請求

災害や病気などによって生活することも難しくなった場合や、前年より所得が大幅に減った場合などに、保険料が全部もしくは一部免除されます。認可を得るためには審査を受ける必要があり、各市区町村役場で申請手続きをすることになるので、納付ができないような場合は相談してみてください。








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